めんしょり、沖永良部島(おきのえらぶじま)へ!(めんしょり⋯島の方言で「ようこそ」)
沖永良部島は、地元では短く「えらぶ」と呼ばれることが多いです。あなたは、すでにえらぶに暮らしていますか?それとも、暮らしていないけど、興味がある?近頃はInstagramなどSNSでの発信が盛んですが、それ以外でえらぶの生活情報はインターネットに少ないことからこのウェブサイトを作成しました。2023年度に島内2町と地元企業が制作した、外国人住民向けの生活情報冊子『やさしい島生活ガイド 沖永良部島の暮らし方』をベースとしています。
- 知名町の紹介ページ:やさしい島生活ガイド「沖永良部島の暮らし方」 | 鹿児島県知名町
- 和泊町の紹介ページ:和泊町/やさしい島生活ガイドについて
えらぶのことを知るために、えらぶの生活を楽しむために、島の基本的なことを紹介します。
人口と面積はどれくらい?
えらぶには、11,000人強の人々が生活しており(2025年時点)、奄美群島8島の中では奄美大島と徳之島に次ぐ3番目の人口です。面積は93.63kmと、全国の有人離島417島中21番目と比較的大きな島です。大型スーパーや空港もあり、海・山・川・洞窟と豊かな自然がありながら、日常を送る分にはさほど困らないという、暮らしやすい環境が決め手となり移住したと話す方も少なくありません。小学校は9校、中学校は4校、高校は1校です。周囲は55.8kmで、あまり寄り道せずに車をまっすぐ走らせると、2時間程度で一周できます。
1つの島に2つの町
えらぶには、西側に位置する「知名町(ちなちょう)」と、東側に位置する「和泊町(わどまりちょう)」という2つの町があります。知名町には島内最高峰(240メートル)の大山があり、奄美群島屈指の観光スポットである昇竜洞があります。和泊町は、空港と、鹿児島と沖縄を結ぶ和泊港と伊延港があり、東西に長い地形が特徴的です。
字(あざ)ってなに?
町よりも小さな地域の単位として、「字(あざ)」と呼ばれる集落があります。知名町と和泊町それぞれに21の字が存在しており、計42の字があります。字ごとに区長さんと複数人の役員がおり、自治会が運営されており、行事を開催したり町全体の運動会などにチームで参加したりするなど、集落活動に取り組んでいます。数十人から数百人と、規模もさまざまです。集落清掃や字行事への参加、運動会のチーム参加など、できることで関わることが字暮らしの近道です。
字は、海に近い、山に近い、畑が多い、お店が多い、などの特徴があります。景観が違えば、歴史も違い、字民の気質も違います。字の性格は一言で説明できるものではありませんが、とくに移住を考えられている方は、ご自身の理想の暮らしがどの字でできるのか、詳しい人に聞いてみることが居心地よい暮らしのカギになるかと思います。なお、どこの字であっても、字誌などで字の歴史や偉人を知っておくと交流に一役買うと思います(筆者の個人的見解です)。
どんな気候?
えらぶは、沖縄や奄美群島の島々と同じく「亜熱帯気候」に属し、温暖湿潤な地域です。行政区分は鹿児島県に属していますが、沖縄本島に近い気候で、体感では、全国ネットの天気予報では鹿児島より沖縄の方が実際の天候に近いです。本土(沖縄を除く)に比べると寒暖差は小さいですが、それぞれの季節について説明します。
- 5〜6月:梅雨
雨が多く降り、湿度が高くなる時期で、カビが発生しやすいです。回避方法は、虫とカビを防ぐを参考にしてください。 - 7〜9月:夏(台風シーズン)
台風が頻繁に発生し、年によっては大きな被害が出ることもあります(数日間停電することも)。対策を万全にして備えましょう。とくに島内外の移動を伴う予定は立てづらいですが、地域の助け合いを感じるとともに、防災力が培われる季節でもあります。台風が来たときを参考にしてください。 - 12〜2月:冬
外海に囲まれているため、北風が強く吹き、肌寒さを感じる季節です。雪は降りませんが、防風対策が必要です。気温そのものは本土に比べて高いので、ウィンドブレーカーを羽織って風が肌に直接当たらないようにするだけで、意外と温かく感じます(個人差あり)。 - 3〜4月:春
暖かく過ごしやすい季節です。「花の島」の本領発揮の季節であり、台風も来ることは少なく、観光面でもベストシーズンという人も多いです。
沖永良部島の象徴といえば?
沖永良部島といえば、透明度が高くエメラルドブルーに輝く海はもちろん、特産品であるエラブユリ・ジャガイモ・サトウキビ・マンゴーなどの農作物があります。そのほか、サンゴ礁隆起の島で200~300の洞窟がある環境を活かした洞窟体験(徒歩30分程度で通り抜けられる昇竜洞や本格的な洞窟探検体験ができるケイビング)やダイビングやシュノーケリングなどのマリンスポーツ、海で見られる生き物で1~2月に多いクジラや、とくに晴れた日には一年を通して目撃できるウミガメなどが思い浮かばれます。